こんにちは、ゆうです。
透析では主に行うのは下の3点です。
- 毒素の除去
- 電解質の調整
- 水分の除去
毒素の除去や電解質の調整の原理は”拡散”ですが、水分の除去の原理は”限外ろ過”です。
この記事では”限外ろ過”について解説してきます。
”拡散”については以下の記事で説明しています。
Contents
限外ろ過とは
限外ろ過とは”ろ過”の種類の一つです。
そもそも”ろ過”とは
ろ過(ろか、濾過、沪過、英: filtration)とは、液体または気体に固体が混ざっている混合物を、細かい穴がたくさんあいた多孔質(ろ材)に通して、穴よりも大きな固体の粒子を液体または気体から分離する操作である。
(Wikipediaより引用)
日常でも、使い終わった油を濾したり、水槽の水をきれいにするためにろ過器に通したりと身近なところで利用されています。
透析では圧力をかけてろ過をする
半透膜で仕切った容器に左右に同じ液体を入れます。
左側に押す圧力(陽圧)をかけると液体は右側に移動します。
また、逆に右側に引っ張る力(陰圧)をかけても液体は右側へ移動します。
これはダイアライザーの中でも行われています。
余分な水分を血液側から抜きたいので、透析液側に引っ張る圧(陰圧)をかけて血液側から水を引っ張っています。
ろ過の種類
圧力をかけて液体をろ過する膜は、膜の孔径によって呼び方が異なります。
膜の孔径(だいたい) | 透析関連用途 | |
精密ろ過膜 | 数μm~0.1μm | |
限外ろ過膜 | 0.1μm~0.001μm | ダイアライザー |
逆浸透膜 | 0.001μm以下 | RO膜 |
※μm(マイクロメートル)とはmm(ミリメートル)の1000分の1の単位です。1μm=0.001mmです。目じゃ見えないレベルです。
ダイアライザーは限外ろ過膜という扱いになり、透析における除水の原理は厳密には”限外ろ過”になります。
まとめ:透析における除水の原理は限外ろ過
透析患者さんは余分な水が体に貯まるので、水分を積極的に除去してあげなければなりません。
透析液側から陰圧をかけることで水を引っ張る”限外ろ過”を利用して除水しています。
ちなみに英語表記だとUltra filtrationです。
原理から理解してみましょう。